ワールドワイドに成功する方法

ワールドワイドに成功する方法

vol.48 レコーディングの長い道のり〜3度の試行錯誤を経て〜

初EPをレコーディング

 去年、気に入った曲やレコーディングする価値があると思える曲を書けるようになってきて、すぐにレコーディングの仕方について考え始めました。それ以来3度の試行錯誤を経て、ようやく自分で納得できるレコーディング方法を見つけることができました。実を言うと、ちょうど今日、私の初めてのEPとなる曲のトラッキングを終えたところです。このEPは、自作の5曲(ボーカル3曲、インストゥルメンタル2曲)をフィーチュアしています。
 私は高校時代に初めて作曲をしましたが、そのときはベーシックトラックの録音の仕方や、デモ音源をまともに聴こえるように録音するにはどうしたらいいのか、といったことについて知識を深めていました。初めてデジタルオーディオワークステーション(DAW)を使ったときには、何時間もダイヤルを操作しながら良い音を録ろうと、友達に借りた安いマイクを使って格闘したことをおぼえています。
 大学では、レコーディングに関しては主にエンジニアリングに強い友達に頼っていました。バークリー音楽大学に所属していたため、それが意味するところは、周りに実際に腕のいいエンジニアがいるということ。レコーディングに精通していて、落ち着いてできる人が周りにいるのに、明らかに未熟な自分が行う必要はなかったのです。

1度目の試行錯誤

 そして去年、レコーディングについて深く考えるようになり、私はプロに頼むのが良いとすぐに思いました。エンジニアの友達に頼んで、さっそく何週間もの週末をトラックの録音に当ててもらうことにしました。レコーディングでは、そこに確かに良い空気感があり、アコースティックギターや弦楽器、そのほかのパートが合わさって、私の曲をうまく奏でていました。しかし、私はなぜかすぐにそれが気に入らなくなってしまったのです。
 何度も録音を聴き返すうち、問題はエンジニアリングにも、マイクにも、楽器のどれにもないことに気がつきました。すべては私自身にあったのです。
 私には、練習を行い、演奏し、作った曲とともに生きる人としての自信が欠けていました。曲を書き、それをレコーディングするまでの期間が短すぎたのです。もしくはそれらに関する自分自身の考えが浅すぎたのかもしれません。どちらにしろ、力を蓄え成長する必要があったのです。そして、私のアコースティックギターの演奏技術は特に低いことが浮き彫りになっていました。
 私はすぐにレコーディングを中止し、作曲と練習に戻りました。私は時間給でギター練習(リズム、コードボイシングなど)を手伝ってくれるギタリストを見つけました。
 さらに、初めてコンサートを行うことにしました。これは強制的に切迫した状態を作り、練習に追い込みをかけるためであり、また、友人たちに私が再び音楽を作り始めたことを知らせるためでもありました。
 様々なキー、テンポ、スタイルで歌い、自分自身で曲を演奏できる機会はすべて活かしました。毎週木曜日の朝には、アパートの近くの小さな練習スペースを借りて、邪魔ができるだけ入らないように防音環境に身をおいて練習に励みました。

2度目の試行錯誤

 それからすぐに、私は自分の曲や声に、前よりも心地よく向き合えるようになったことに気づきました。そして再び、どのようにレコーディングに取り組めばいいか考え始めました。
 私はそれでもまだアコースティックギターの演奏には自信が持てませんでした。そこで、あるギター奏者にすべてのベーシックトラックの演奏と録音を頼み、ほかのパートの演奏をそれに合わせるように録音しようとしました。もし基本にあるアコースティックギターのトラックが特にしっかりしていれば、それが録音の土台になって、ほかのパートにも行きわたるだろうと考えたのです。しかし、ギター奏者と何度か作業を行ううちに、私はまたもや気づいてしまったのです。これは私が目指すレコーディングには行き着かない、と。

3度目の試行錯誤

 最後の挑戦は、私を、すべての始まりの高校時代に引き戻しました。私は結局、友人から借りたマイクを使って、DAWを自分用にセットアップしていました。ほかの人に頼るのではなく、自分自身でプロデュースし、エンジニアリングに取り組み、アコースティックギターやビオラを演奏し、ボーカルを重ねることで、自分ができる精一杯の力を出しきりました。深さと色彩を付け加えるために、一部のトラックではエレキギター、ベースギター、ペダルスチールギターの演奏を人にも依頼しました。

 ここまで長い道のりでした。いくらか時間を無駄にしたし、何人かの友人の時間も無駄にしました。しかしこの時間が、考えていたよりも長い成長期間と、私の一番最初のEPとして、やっと世に出す準備ができたと感じられるトラックの誕生に結びつきました。
 このトラックが、私が途中で嫌になることなく、また最初からやり直しになることなく、ミキシングとマスタリングの過程を無事に抜けられることを祈りましょう!

PROFILE

Benny Rubin

Benny Rubinベニー・ルービン

マーケティングおよびセールスの専門家。日本に断続的に10年近く住み仕事をしている。日本の主要なレーベル、映画会社、ブランド、広告代理店と豊富なマーケティングの仕事経験がある。連絡先は、b@bennyrubin.com

タグ: