ワールドワイドに成功する方法

ワールドワイドに成功する方法

vol.43 「あなたの聴衆を、あなたが選ぶ」(セス・ゴーディン)

ソーシャルメディアの潜在能力

 私はインターネットにおける、とりわけソーシャルメディアにおける、私たちの行動様式におよぼす影響について、つくづく考えてきました。もちろん、これについて考えているのは私だけではありません。いろいろな意味で、今年(2017年)は全世界の誰もがいっせいに、ソーシャルメディアの計り知れない負の潜在能力を認識したように思える年でした。
 私は早くからのソーシャルメディア信者でした。私のビジネスの本質は、その時点でまったく新しいソーシャルメディア(Facebook、Twitter、そのほかのソーシャルチャンネル)上で、バンドやアーティストがファンとつながるのを手助けすることです。ソーシャルメディアはもはや新しいものではありませんが、同じ影響力と潜在力をまだ持っています。
 アーティストたちは今でも、自分のファンと直接絆を築く必要があり、ソーシャルメディアは、まだこれができる非常にすぐれた媒体です。

ソーシャルメディアの負の潜在能力

 さらにまた、こうしたことのすべてに対して、強力な負の側面も存在します。以下は著作家、セス・ゴーディンの一節を読んだとき、気づかされたことです。

「本来、聴衆の中にいる果てしない数の見知らぬ人々の集まりが、あなたを採点し、順番を付け、あなたが成功しているかどうかを判断する。ただし、そうさせるのを許すならの話だが。こうならない別の方法があるとすれば、自分が大切な聴衆に焦点を当て、自分にとって重要な人と関わることだ。あなたの聴衆を、あなたが選ぶ。1人でも、10人でも、あなたを必要とする人々だ」
セス・ゴーディン

 年がら年中放送で、対象となる聴衆では決してない人々の前で、なんの気なしにあなたの音楽が流れます。しかし、まともな理由であっても、ひどい理由であっても、あるいはまったく理由がなくとも、あなたの音楽をはっきりと嫌っている人々が存在します。もしそうしたネガティブな感想が返ってくれば、あなたは傷つくかもしれません。批判というものは、それが真実のように思えたり、不当であるように思えたりしても、同様に傷つくものです。こうした批判により落胆し、クリエイティブな発想を途絶えさせ、続けることが困難になることもあります。批評を信じすぎるあまり、活動を実際に止めてしまうかもしれません。でも止めるべきではないのです。
 ゴーディン氏がこの一節で指摘しているように、これは実際、あなたが選ぶことなのです。「あなたの聴衆を、あなたが選ぶ」。批判を耳にしたときに大切なことは、まずその人の意見を自分が大切に思っているかどうか、そして次にその批判から得られるものは何か、そしてとりあえず不要なものは何か、ということをすぐに判別することです。この批判に同意できるかどうかを信頼している人に尋ねて、彼らの意見をあなた自身の意見のなかに取り入れてもいいし、捨て去ってもいいのです。

批判の受け取り方もあなた次第

 もちろん、インターネットに関する問題は、穏やかな意見など稀だということです。中庸なものなどほんのわずかしかなく、「ひどく嫌い」か「大好き」かのどちらかのように思えます。もっと言えば、四六時中人々はこの両極端を行ったり来たりしているのです(「かつて何々がひどく嫌いだったが、今は大好きだ!」)。心の奥底であなたを「ひどく嫌う人」の意見には、学ぶに値する真実がいくつか隠れているし、心の奥底であなたを「大好きな人」の意見には、注目に値しないものがいくつか表面化しています。ただ、その意見から何を得られるかは、まったくあなた次第なのです。
 ゴーディン氏が述べているように、こうしたことのすべてに対して大切なことは、あなたがどこに注意を向けるか、ということです。あなたの聴衆に、そしてあなた自身の向上に常に焦点を当てましょう。そうすれば、支持者の数が不支持者の数を上回ろうとも、あるいはその反対であっても、そんなことに関係なく、前に進む方向が見つかるはずです。

PROFILE

Benny Rubin

Benny Rubinベニー・ルービン

マーケティングおよびセールスの専門家。日本に断続的に10年近く住み仕事をしている。日本の主要なレーベル、映画会社、ブランド、広告代理店と豊富なマーケティングの仕事経験がある。連絡先は、b@bennyrubin.com

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