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2017.11.17

SPECIAL

Mili

Mili

リズムゲームから火がつき世界的人気に

Mili

スマホアプリのリズムゲーム『Deemo』に楽曲が収録されたことを きっかけに、世界的な注目を集めたMili。直接会わずにデータのやり取りだけで アルバムを作り、初ライブをするときに初めて会ったという成り立ちも、 まさにネット世代ならではと言えるだろう。

text:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)

今って、ライブだけやっていれば
って時代ではないですよね

最初の3年間は直接会うことはなくデータでのやり取りだけでした

Miliは世界的ヒットしたアプリでのリズムゲーム『Deemo』で人気となり、YouTubeで100万再生を超える楽曲をいくつも上げ、今年はサマソニのレインボーステージにまで出演。そして海外ライブも実施という新しい存在なのですが、バンドという認識でよろしいのですか?

Yamato Kasai(以下Kasai)当初は2人組だったのでユニットというのが言いやすかったんですけど、今はイラストレーターやスタイリスト含め6人編成なんです。

リーダーであるKasaiさんは、Mili以前も音楽活動をやられていたのですか?

Kasaiオーケストラの楽団に入ってました。インディでA Continental Shelfというバンドをやっていたこともあります。

どうやってMiliの結成へ?

Kasaiそのバンドからは脱退して、DTM DJみたいなことをやったりニコニコ動画に作品を投稿してました。ふと、Miliを結成しようと思った瞬間があって、そのときから世界を狙おうって決めたんです。なので英語で歌えるボーカリスト探しから始めました。最初、momocashewをYouTubeで見つけたときは“歌ってみた”的な動画で英語で歌っていたんです。でもTwitterをチェックしたら日本にも興味を持っていそうな雰囲気で。

momocashewボーカロイドが好きで歌ったり、自分で作ったりもしていました。

なるほど。momocashewさんはカナダ出身だそうですが、なぜこんなに日本語が上手なんですか?

momocashew日本のアニメが大好きで、子供の頃から学校が8時なのに6時に起きて何話も観てから通っていたんです。そこで日本語「おはようございます?」とか覚えました。それからグーグルで、ひらがな、カタカナを覚えてマンガも読んで、わからないところがあったらググって。でも、しゃべるのは難しかったので、しゃべれるようになったのは2年前、日本に来てからなんです。

日本語、英語はもちろん、中国語も話せるそうですね?

momocashewはい、今は3ヶ国語話せます。でも最初の3年間は直接会うことはなく、データでのやり取りだけでした。

Kasaiファーストアルバム『Mag Mell』は、直接会わずに作った作品なんです。

音楽性の高い、クオリティ抜群な作品ですよね。驚かされます。

momocashew予約で3千枚入りました。アルバム発売後に渋谷クアトロでライブをする話になって、そのときに初めてメンバーと会ってライブをしました(笑)。

Kasaiそれまで通話すら、そんなにしたことがなかったので(苦笑)。

momocashewスカイプで5分ぐらいしかしゃべってなかったんですよ(笑)。それにもともと私はバンド活動をしてなかったので、突然のライブとなりました。

リズムゲームに楽曲が収録されたのがきっかけ

ファーストアルバムが売れたきっかけは?

Kasai台湾のベンチャー起業レイアークが制作して世界でヒットしたリズムゲーム『Deemo』に楽曲が収録されたのがきっかけですね。その作品を同時にYouTubeにもアップしていたので再生回数が伸びて、知られるようになりました。

それは台湾の『Deemo』のチームにプレゼンテーションしたのですか?

Kasai『Deemo』開発前に売り込みました。

momocashew『Cytus』というリズムゲームがその前に発売されていて注目してました。その後『Deemo』でオリジナル曲を5曲作ってほしいとオーダーが来て。

Kasaiチャンスでした。でも、発売前に『Deemo』からYouTubeへという流れは想定していたんです。CD実売につながるかは不安だったんですけど、欲しくなるような作品を作ることには徹底的にこだわりました。

スマホ時代の音楽マーケティングのひとつの方法論として正解だったわけですね。

Kasai今って、ライブだけやっていればって時代ではないですよね。「どうやったら知ってもらえるのか」を、スタッフとともに考えないといけないでしょうね。

momocashewさんはゲームプログラマーでもあるそうですね。

momocashewはい。カナダでは自分で会社を設立して、ビジネス経営のシュミレーションゲームを作ってました。

面白い。いやMili、情報量多すぎですね。

Kasaiプログラム言語を含めれば4ヶ国語を使えるってことなんです(笑)。

INFORMATION

2012年結成。コンポーザーでギタリストのYamato Kasai、カナダ人の女性ボーカリストmomocashewを中心に、ベーシスト、ドラマー、スタイリスト、イラストレーターからなる6人組。YouTubeチャンネル登録者数は10万を超えている。

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