特集記事

2017.11.17

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HOLIDAY!RECORDS 植野秀章さん

デモ音源を取り扱うネットCDショップ

HOLIDAY!RECORDS 植野秀章さん

ライブ会場の物販感覚でインディーズバンドの デモ音源などを取り扱うHOLIDAY!RECORDSは、WEBやSNSをベースに展開するCDショップ。 同店を1人で運営している植野さんに、 ショップ運営のこだわりやネット活用の利点を聞いた。

text:吉田幸司

これ面白そうって、見つけた感が重要かも。
みんながキュレーターになりたいというか。

1人でやってる感覚より全員で広げてる感があります

どんな志でHOLIDAY!RECORDSを始めたんですか?

もともとバンドをやっていたんですけど、メンバーが抜けて活動休止になったんですよ。それで始めたんです。だから志というより、ノリですね(笑)。僕が前からやってみたかったことをやろうかなっていう。

その「やってみたかったこと」が、一般流通していないデモ音源などをライブ会場の物販などで扱う「ディストロ」だと。

そうです。簡単に言うと、自分の好きなものを集めたセレクトショップみたいなものなんですけど、ほかで買えないものとか流通していないものをっていうのは、ひとつのこだわりというか、自分のなかで縛りを設けてやっていた部分もあります。

ノウハウ的なことはどうしたんです?

ショップの経験もなくて、本当に素人だったんで。ノウハウっていったらバンド活動の延長みたいなことだと思うんですけど。はじめから説明すると、最初はブログに取り扱い商品リストみたいなのとメールアドレスを載せて、ここにメールくれたら連絡しますっていうやり取りから始まって。ほどなくして、今の無料のBASEっていう通販サイトでショップを開設しました。

それでWEBショップを始めたと。

でもWEBというか、僕が思うに、広がったのはTwitterが大きいですね。タグづけとかできるじゃないですか。それでバンドがどんどん広めてくれるっていうのもあるし、リツイートとかいいねとかでほかの人を巻き込んでいけるから。だから1人でやってる感覚というよりは、バンドを含めて全員で広げてる感がありますね。

アパレルや雑貨もやってますよね?

それもはじめからやりたかったんです。みんな「なになにレコーズ」っていうグッズが好きじゃないですか。

それによって相乗効果も?

もちろんありました。たぶんロゴの力が大きかったんじゃないですかね。Twitterで、画像が一発でパーンって入ってくるから。それもたぶんネットの特性ですよね。これ面白そうって、見つけた感が重要かも。

つけちゃった!って自慢できる感覚。

これ見つけたぞって言いたい。みんながキュレーターになりたいっていうか。みんな引用リツートとかすごいしますもん。

逆にデメリットは何か感じます?

やっぱり影響力が大きいので責任が大きいということですかね。それはメリットでありデメリットであり。でもCDショップだから当然なんですけど、ライブ力とかは見えないから。いいバンドなのに伝わらないってこともあるでしょうね、往々にして。

好き勝手やってるのが一番カッコいいですから

そんななか、HOLIDAY!RECORDSのセレクトの基準というと?

基準というか、当初集めてたのは、雰囲気で言うとKiliKiliVilla(元銀杏BOYZのアビコシンヤのレーベル)のNOT WONKとかCAR10とか、そのへんのバンドがすごい好きだし面白いなと思ってて。そういうバンド、ほかにどんなのがいるんだろう? 関西にはどんなバンドがいるんだろう?っていうのがモチベーションになっていた部分が大きいですね。

バンドを探すのは主には足で?

いや、ネットも大きかったですよ。SoundCloudが多かったんですけど、音楽性的にYouTubeよりもSoundCloudにがんがんアップしてまえ!っていうバンドが多かったんで。で、僕の今のテーマとしては、居場所を作りたいっていうのがあって。というのは、始めて数ヶ月ぐらいのときに、尊敬しているSecond Royal Recordsの小山内さんがHOLIDAY!RECORDSを発見してくれてて、初めて会ったときに、やっと大阪にもこういうバンドの居場所ができたねみたいなことを、うれしそうに言ってくれたんです。それに結構救われた部分があって、モチベーションにもなったし。だからセレクトの基準となると、居場所がない=違和感があるとか、はみ出た感じとか、そういうことになるかもしれないですね。それはもう単に個人の好みですけど。で、これもネットが関係していると思うんですけど、若い子もひねくれた子が多いんで。はみ出そうはみ出そうとしたところにやっぱり面白いものがある気がしますね。

これからもはみ出していくと。

そうですね、そこが本質じゃないかって気がします。結局、信念を持って好き勝手やってるのが一番カッコいいですから。

INFORMATION

2014年8月にスタートしたWEBショップ。大手CDショップでは取り扱っていないようなインディーズバンドのデモ音源や自主音源を基本に、オリジナル雑貨や服も販売している。

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