ライブハウス店長インタビュー

vol.49 赤羽ReNY alpha 岩崎マサルさん

vol.49 赤羽ReNY alpha 岩崎マサルさん

マンガ&テレビドラマ『東京都北区赤羽』でも知られる東京の北の玄関、赤羽に、元号が令和に切り替わった2019年5月にグランドオープンした、ルイードグループ10店舗目のライブハウス。もともと系列店にいた岩崎店長に、新店舗のこだわりを聞いた。

text:吉田幸司 photo:川原 歩

赤羽は面白い町だと思うので、 もっと活性化すればいいなと。
赤羽にライブハウスがあるのが 当たり前になってほしいです。

ライブハウスで音楽の仕事を しながら就活しようと(笑)

どういう経緯で赤羽店の店長に?

もともと大阪ルイード(当初は心斎橋ルイード)で8年くらい働いていたんです。それが2年前に渋谷ルイードK2に異動になって、ここがその2年後にできるという話になって、今に至る感じです。

大阪ルイードで働き始めた経緯は?

漠然とマネージャーになりたくて専門学校に行ってたんです。プロダクションの研修に行かせてもらって、学生時代に女性アーティストのマネージャーのアシスタントをしていて。その子が活動休止しちゃったんですけど、最後に出たライブハウスが心斎橋ルイードだったんです。急にやることがなくなったんで、ここは人手が足りてなさそうだなと思って面接を受けました(笑)。

流れでライブハウススタッフに(笑)。

ライブハウスで音楽の仕事をしながら就活しようと思ったんです(笑)。学生にありがちな、最初は軽い気持ちで働いていました。ただ、僕がバイトで入って半年後に、ビル側の諸事情で取り壊されることになって、閉店を余儀なくされてしまって。それで、またどうしよう…ってなったんですけど、すごく短いスパンで新しく場所が奇跡的に見つかって、大阪ルイードとして復活することになったんです。それで、現店長の小澤から、また戻ってこいよって言われて、わかりました、みたいな。それも流れで(笑)。

バンドが売れていったりと いうのも間近で見れるので

それがもう何年もいるという(笑)。

気づいたら(笑)。当時、そんな長く働くつもりもなかったんですけど、働き始めて、ブッキングやってみろと言われて、わかりました、好きなバンド呼んだらいいんですねみたいな。それが、大変だったんですけど楽しかったんですよ。達成感みたいなのがあって。ほかのライブハウスの方にも褒めてもらったりしたのがすごくうれしくて、たぶんハマっていったんでしょうね。

やっているうちに。

あとは、いろんな人間模様だったり、解散だったり始動だったり、バンドが売れていったりというのも間近で見れるので。最初のほうはまだバンドのマネージャーに憧れがあったんですけど、続けていくうちにだんだんそれは薄れていきましたね。

だんだん大阪ルイードに骨を埋めるくらいの気持ちになっていったと。

そうですね。若い頃からやってたんで、かわいがってくれる先輩も増えてきたんですけど、そうしてるうちに今度は東京で店長をという話が来て。関西にも面白いシーンはあるんですけど、東京のカルチャーシーンはやっぱり面白いなあと思ってたんで、経験として一回東京に出ておこうと。店長で好きなことやらせてもらえるんだったらやってみたいなというのもあったし。

そのときにはもう志みたいなものもありました?

やっぱり覚悟というか、東京で花咲かせるじゃないですけど、戻らないつもりでがんばろうというのはありました。で、そこをある程度自分色というか、ギターロックとかロックバンドが好きなんで、そっちのカラーにできて、いい感じになってきたなと思ったら、今度は赤羽ができるという(笑)。

赤羽ReNY alpha 岩崎マサルさん

イメージと違って 意外ときれいな街だなと(笑)

なぜ赤羽だったんでしょう?

マネージャー会議があるんですけど、社長も含め。社長から、結構前から赤羽もやろうと思うという話は聞いてました。でも僕はピンとこないじゃないですか、大阪にいたので。赤羽って飲屋街の、大阪でいったら難波とか十三みたいなイメージで。だけど内見とかで来たときに、イメージと違って意外ときれいな街だなと(笑)。そこは社長の先見の明というか。社長が言ってたのは、赤羽って、北区のターミナルで乗り換えする場所だから、みんな何かしら気にはなっていると思うと。

少なくとも名前は知っていますからね。

はい。それに、新宿とか渋谷からも近くて15分くらいで来れるし、埼玉からも来れるので、すごくいい場所だと思うと言っていて。実際、その通りだったなと思います。

ただ、最初は不安もありましたよね?

正直ありました。だけど結構SNSだったりで、待ってましたじゃないですけど、赤羽にライブハウスができる!みたいな声が多くて。結果、2019年5月から始まって、今7ヶ月(取材時)で、結構軌道に乗って、ありがたいことに、ほぼフルブッキングでやらせてもらっています。まだ初年度なので、2020年以降はもっと気を引き締めていかないと、というのはあるんですけど。

どんなライブハウスにしていこうと?

うちのグループは都心が多いので、ほかの店舗とは違ったカラーを目指したいと思っていて。まだ試行錯誤中ですけど、ほかのハコに出てないようなアーティストをなるべくお呼びしていきたいと思っています。あとは、オールジャンルでやっているんですけど、赤羽でこのアーティストを見れるんだ、というのをやっていきたいですね。

地域性として考えていることは?

東京都北区なんですけど、埼玉寄りでもありますし、ツアー始まり、もしくは終わりで使ってもらえたらなという思いはあって。実際そういうアーティストさんもいらっしゃって、ツアーの初日とかツアーファイナルで使ってもらえるバンドさんも増えてきたので、それはうれしいですね。

地域貢献みたいなことではどうです?

それももちろんあります。飲み屋が多いので、結構バンドマンさんとかスタッフさんが飲みに来たりするみたいで。あと、ギターを担いでる高校生の子が結構いたりとか、意外と若い子も多いんですよ。音楽との親和性は高いと思いますからね。

そういう意味でも市場はあるはずなので、もっと音楽を根付かせたいという。

そうです。ライブハウスに限らずですけど、映画館とかもできたらいいなと思うんです。面白い町だと思うので、もっと活性化すればいいなと思っています。

近未来的なライブハウスに したいというのがテーマ

ハコ自体のこだわりはどうです?

ステージの背面と、上手下手の壁の背面にLEDパネルを仕込んでまして、それがうちの最大の売りというか。近未来的なライブハウスにしたいというのがもともとのテーマなので、最新鋭のLEDパネルを入れさせてもらっているという感じですね。

ビジュアル演出にも適していると。

12月に初めてVチューバーのイベントをやったんですけど、そういう案件も増えつつあります。MVを流したりももちろんできますし、VJ的な演出もできるので。

今後の赤羽ReNY alphaの目標は?

赤羽にライブハウスがあるのが当たり前になってほしいですし、みなさんの目に、スケジュールとして赤羽ReNY alphaの名前がもっと触れられるような公演を作っていけたらなという思いはありますね。

昨今のライブハウスシーン全体に対して何か思うことはありますか?

うちのグループもそうですけど、新しいハコがどんどんオープンしているし、ジャンル問わず、需要は今すごくあると思います。ナマモノが最後は残るじゃないですけど、お客さんのそのときの熱量だったりでまた音楽の印象も変わるだろうし、同じライブはないので。ライブハウスは今イケイケなんじゃないかなと思うので、かしこまった感じじゃなくて、気軽な遊び場にもっとなればいいのになと思いますね。

赤羽ReNY alpha

赤羽ReNY alpha

東京都北区赤羽1-7-9 赤羽第一葉山ビルB2
03-6903-9020

ルイードグループ10店舗目のライブハウスとして、2019年5月にグランドオープン。LEDマルチパネルや映像モニターなど、最先端の機材を導入。JR赤羽駅から徒歩1分。キャパは最大600人。

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